ポケダン(探検隊)チーム『シノギリハ』・『マシュマロ』・『ひだまり』・『カクテル』のネタを殴り書くそんなブログ。
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※軽く流血とかそんな表現あります 注意
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「クソッ、次から次と湧いて出てキリがねぇな……!」
肉を切る音、ブシッと切り口から噴出す血の音、死のニオイ。
狭い通路の中、サーベルの刃にまとわりついていた血を払いながらルタニア・ステブクラスは悪態をついていた。その足元と周辺には真新しい死体が複数転がっている。取り逃がしたカロスファミリーの一員を追って通路を駆ける中、鉢合わせした者達を“応対”した結果だ。
(体術で仕留めるにはキツいと思ったが……こりゃサーベル(コイツ)でもなかなかに骨が折れるな……)
死体を踏み越えながらルタニアは――そして連れポケモンであるヒバナも彼に追従するように――足を進める。
(にしても……流石はモノ次第では“海に浮かぶ城”と形容される空母と言うべきか、広いし内装が複雑で現在地が把握しづれぇ)
「こりゃ管轄のヤツでも迷いそうだな」そう彼がぼやいていたその時、左方から間抜けた悲鳴が上がる。同時に確認された複数の人影。その中の二つは彼も何度か見ているものだった。
男物の軍服とは到底思えないリボンやフリルを散らし尽くした男(というには正直微妙な外見だが男)と、ふよふよ漂うバケッチャの姿。
「イヤだああああああああああ! 死にたくないよおおおおおおおおおおっ!!!」
シュリダ・ジルヒャー陸軍大尉と連れポケモンのミュルミュル。
およそパニック状態に陥っていると推測される彼はまっすぐルタニアがいる方へと向かってきている。シュリダらの背後にはカロスファミリーと思しき人物が数名、彼を追っていたのか、走ってくる。その手には当然凶器が握られていた。
ルタニアは舌打ちすると共にサーベルを構える。
「手助けしてやる、援護しろ!」
間合いを詰め、サーベルでまず男を一閃。
次に銃を構える女の手を斬り落とし、続く男の前へ蹴り飛ばし女ごと男を突き刺す。引き抜いた刃には赤黒い血がべっとりと付き、刺された男女の口からは血が吐き出されゴトリと重く倒れていく。
伸びる影から背後を取られたことを理解するも、「ふしゃぁっ」という獣の声と共にヒバナが背後を取った男の喉元に“つじぎり”を行使する。
噴出す赤、倒れる人々。
通路の床や壁が赤黒く染まっていく様を、ルタニアは自身の呼吸を整えながら眺めた。
「……おい」
ルタニアはシュリダを睨めつける。彼は呼吸を荒くして、突き当たりの壁に張り付いていた。
その手には銃が一挺握られている。
しかし、発砲するべくその銃を構えようとするどころか、ただ持っているだけで引き金に指を掛けてすらいない。
「こっちは援護を要求した筈だが……何故撃たなかった?」
この状況における当然の指摘をルタニアはする。
それに対し、シュリダは
「殺すのは……あまり、やりたくないです……」
目を逸らし、伏し目がちに。ぽつりと、小声で返すのみ。
その答えを彼が聞き逃す事はなく、ルタニアは鋭い銀灰の双眸でシュリダを見下ろした。
その左手は彼の服を掴み、乱暴に自分の元へ引き寄せる。
ゴッ、と鈍い音と額に重い衝撃。
シュリダが「ギャァァァァァッ」と悲鳴を上げ、額を押さえて悶えるのは、それから数秒とかからない事だった。
「――甘ったれてんじゃねぇぞ、“ジルヒャー大尉”」
ドスの利いた声が、シュリダの鼓膜を刺激する。声を発したルタニアの視線に、どことなく怒りと侮蔑が感じられた。
鋭い銀灰の視線に、空色の双眸が一瞬見開かれる。
「お前、今の状況理解してるか? あちらさんは空母(ココ)を落とそうと乗り込んできてるんだよ。で、こっちはそれを阻止するために召集がかけられた。俺達に来た命令は“乗り込んでくるカロスファミリー撃退する事”だ。お前はそれを放棄する気か?」
ルタニアは続ける。
「もしこの空母がやられたら、カロスに屈したら軍は、ホウエンは、どうなると思う? 俺等軍人の信用を失くすだけで済むならまだしも、国に被害が及ぶ可能性が一層増していくだけだ。国の武器は奪われ賠償金として金を奪われ土地を侵され、国民もタダでは済まない。」
銀灰の双眸は一度伏せられ、もう一度空色の双眸を見つめる。
「お前、こっちに来る時“死にたくない”って言ってたな? ンなもん誰だって思ってる事だ。お前だけが被害者ぶって喚いてんじゃねぇよ」
「な……ッ」
ルタニアの言葉にカチンと来たのか、シュリダの顔に怒りの感情が篭る。
「被害者ぶってなんかいないです! 俺はただなるべく戦わずに、より平和に事を収めたいだけです! それのどこが悪いんですか!!!」
「既に攻撃を仕掛けてるヤツが、そもそも平和的な解決を望んでいると思ってるのかお前はッ!!?」
シュリダの反論に、ルタニアの怒号が轟いた。その低く怒りに満ちた声に、傍にいたヒバナとミュルミュルが思わずビクリと反応する。
「その理屈自体は完全に悪いとは言わねぇ、だがなっ! “ソレ”が通じるのは話し合いで済む領域に戦況がある時だけだ。そして、そんな領域は最初(ハナ)からこの戦いに“存在しねぇ”んだよ!!」
数秒の沈黙。しかし、重い雰囲気のせいか妙に長く感じてしまう静寂が続く。
シュリダの口からは、言葉が紡がれる事がなかった。
「――これ以上の問答は時間の無駄だ」
若干の苛立ちを覚えながらルタニアはシュリダを突き飛ばす。壁に背をぶつけ痛みを感じたのか、シュリダの口から僅かな苦悶の声が零れる。
「任務に戻るぞ。今回の仕事は空母を壊そうと乗り込んできたカロスファミリーの撃退だっつー事を忘れるな」
死体が転がる通路を、ルタニアは進む。連れポケモンであるヒバナも彼についていくように歩いていく。
「……よく理解しておきな」
ルタニアの足が止まる。
投げかける言葉は、当然ながらシュリダに対してのものだ。
「お前のその“躊躇”が、事態をより深刻な状況に陥らせる可能性があることを」
「そして俺等は軍人だ。ホウエン(この国)を、ホウエン民(国民)を、害悪から護るために存在する事を――」
「忘れるな」
再びルタニアの足が動く。
彼の姿が、ヒバナの姿が、この通路から消えるまでシュリダが動く事はなく、ただ俯いているだけ。
暫く考え込んでいるようだったが、彼の言葉に納得できていないようにも思えた。
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シュリダさん(@アイコ様)お借りしました!
肉を切る音、ブシッと切り口から噴出す血の音、死のニオイ。
狭い通路の中、サーベルの刃にまとわりついていた血を払いながらルタニア・ステブクラスは悪態をついていた。その足元と周辺には真新しい死体が複数転がっている。取り逃がしたカロスファミリーの一員を追って通路を駆ける中、鉢合わせした者達を“応対”した結果だ。
(体術で仕留めるにはキツいと思ったが……こりゃサーベル(コイツ)でもなかなかに骨が折れるな……)
死体を踏み越えながらルタニアは――そして連れポケモンであるヒバナも彼に追従するように――足を進める。
(にしても……流石はモノ次第では“海に浮かぶ城”と形容される空母と言うべきか、広いし内装が複雑で現在地が把握しづれぇ)
「こりゃ管轄のヤツでも迷いそうだな」そう彼がぼやいていたその時、左方から間抜けた悲鳴が上がる。同時に確認された複数の人影。その中の二つは彼も何度か見ているものだった。
男物の軍服とは到底思えないリボンやフリルを散らし尽くした男(というには正直微妙な外見だが男)と、ふよふよ漂うバケッチャの姿。
「イヤだああああああああああ! 死にたくないよおおおおおおおおおおっ!!!」
シュリダ・ジルヒャー陸軍大尉と連れポケモンのミュルミュル。
およそパニック状態に陥っていると推測される彼はまっすぐルタニアがいる方へと向かってきている。シュリダらの背後にはカロスファミリーと思しき人物が数名、彼を追っていたのか、走ってくる。その手には当然凶器が握られていた。
ルタニアは舌打ちすると共にサーベルを構える。
「手助けしてやる、援護しろ!」
間合いを詰め、サーベルでまず男を一閃。
次に銃を構える女の手を斬り落とし、続く男の前へ蹴り飛ばし女ごと男を突き刺す。引き抜いた刃には赤黒い血がべっとりと付き、刺された男女の口からは血が吐き出されゴトリと重く倒れていく。
伸びる影から背後を取られたことを理解するも、「ふしゃぁっ」という獣の声と共にヒバナが背後を取った男の喉元に“つじぎり”を行使する。
噴出す赤、倒れる人々。
通路の床や壁が赤黒く染まっていく様を、ルタニアは自身の呼吸を整えながら眺めた。
「……おい」
ルタニアはシュリダを睨めつける。彼は呼吸を荒くして、突き当たりの壁に張り付いていた。
その手には銃が一挺握られている。
しかし、発砲するべくその銃を構えようとするどころか、ただ持っているだけで引き金に指を掛けてすらいない。
「こっちは援護を要求した筈だが……何故撃たなかった?」
この状況における当然の指摘をルタニアはする。
それに対し、シュリダは
「殺すのは……あまり、やりたくないです……」
目を逸らし、伏し目がちに。ぽつりと、小声で返すのみ。
その答えを彼が聞き逃す事はなく、ルタニアは鋭い銀灰の双眸でシュリダを見下ろした。
その左手は彼の服を掴み、乱暴に自分の元へ引き寄せる。
ゴッ、と鈍い音と額に重い衝撃。
シュリダが「ギャァァァァァッ」と悲鳴を上げ、額を押さえて悶えるのは、それから数秒とかからない事だった。
「――甘ったれてんじゃねぇぞ、“ジルヒャー大尉”」
ドスの利いた声が、シュリダの鼓膜を刺激する。声を発したルタニアの視線に、どことなく怒りと侮蔑が感じられた。
鋭い銀灰の視線に、空色の双眸が一瞬見開かれる。
「お前、今の状況理解してるか? あちらさんは空母(ココ)を落とそうと乗り込んできてるんだよ。で、こっちはそれを阻止するために召集がかけられた。俺達に来た命令は“乗り込んでくるカロスファミリー撃退する事”だ。お前はそれを放棄する気か?」
ルタニアは続ける。
「もしこの空母がやられたら、カロスに屈したら軍は、ホウエンは、どうなると思う? 俺等軍人の信用を失くすだけで済むならまだしも、国に被害が及ぶ可能性が一層増していくだけだ。国の武器は奪われ賠償金として金を奪われ土地を侵され、国民もタダでは済まない。」
銀灰の双眸は一度伏せられ、もう一度空色の双眸を見つめる。
「お前、こっちに来る時“死にたくない”って言ってたな? ンなもん誰だって思ってる事だ。お前だけが被害者ぶって喚いてんじゃねぇよ」
「な……ッ」
ルタニアの言葉にカチンと来たのか、シュリダの顔に怒りの感情が篭る。
「被害者ぶってなんかいないです! 俺はただなるべく戦わずに、より平和に事を収めたいだけです! それのどこが悪いんですか!!!」
「既に攻撃を仕掛けてるヤツが、そもそも平和的な解決を望んでいると思ってるのかお前はッ!!?」
シュリダの反論に、ルタニアの怒号が轟いた。その低く怒りに満ちた声に、傍にいたヒバナとミュルミュルが思わずビクリと反応する。
「その理屈自体は完全に悪いとは言わねぇ、だがなっ! “ソレ”が通じるのは話し合いで済む領域に戦況がある時だけだ。そして、そんな領域は最初(ハナ)からこの戦いに“存在しねぇ”んだよ!!」
数秒の沈黙。しかし、重い雰囲気のせいか妙に長く感じてしまう静寂が続く。
シュリダの口からは、言葉が紡がれる事がなかった。
「――これ以上の問答は時間の無駄だ」
若干の苛立ちを覚えながらルタニアはシュリダを突き飛ばす。壁に背をぶつけ痛みを感じたのか、シュリダの口から僅かな苦悶の声が零れる。
「任務に戻るぞ。今回の仕事は空母を壊そうと乗り込んできたカロスファミリーの撃退だっつー事を忘れるな」
死体が転がる通路を、ルタニアは進む。連れポケモンであるヒバナも彼についていくように歩いていく。
「……よく理解しておきな」
ルタニアの足が止まる。
投げかける言葉は、当然ながらシュリダに対してのものだ。
「お前のその“躊躇”が、事態をより深刻な状況に陥らせる可能性があることを」
「そして俺等は軍人だ。ホウエン(この国)を、ホウエン民(国民)を、害悪から護るために存在する事を――」
「忘れるな」
再びルタニアの足が動く。
彼の姿が、ヒバナの姿が、この通路から消えるまでシュリダが動く事はなく、ただ俯いているだけ。
暫く考え込んでいるようだったが、彼の言葉に納得できていないようにも思えた。
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誕生日:
1990/03/09
職業:
一応学生
趣味:
色々
自己紹介:
幼い頃からの任●堂っ子。
闇の探検隊をプレイ中。
擬人化リクエストは消化しきれない。
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