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ポケダン(探検隊)チーム『シノギリハ』・『マシュマロ』・『ひだまり』・『カクテル』のネタを殴り書くそんなブログ。
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 ――次の朔の宵に俺等が再び見えた場所…
 ……そこで決着をつけるぞ

  そして、約束の時は来た。



 *****
 朔の日の夜。
 9番道路の草むらはザワザワと揺らめいていた。
 周りにいた野性のポケモンは、見慣れない姿のオレに好奇の目を向ける。
 オレはそれを気にすることなく、目的の場所へ足を運んだ。

 “修行の岩屋”

 薄暗い穴倉である“そこ”こそが


 ――オレとアイツが再会した場所……。





「……時間通りに来たみてぇだなぁ、オイ」
 比較的広い場所(だと思われる所)まで足を進めると、男の声が一つ。
 誰の声だ、……なんて愚問はするつもりはない。
 今この状況下で、オレに話しかける人物なんて一人しかいないのだから。

「約束を守ってくれたみたいで何よりだ」

 血と死の臭いを僅かに臭わす、隻眼のキリキザン。
「会いたかったぜぇ? レイイン……」
 その両手には獲物の剣が握られている。
「俺を殺した、俺の息子よぉ……ッ」
 その目は、再会した時と同じで……しかし、どこか違った雰囲気を持っていた。
 しかし、オレに対して殺意を持っているという事自体は変わりが無い。
 恐らくヤツと対峙しているオレも、同じような目をしているのだろうか。
「挨拶は別に良い、そんなことより……さっさとおっぱじめようぜ?」


「ただの“殺し合い”を」


 その言葉を合図にしたのか、それとも偶然か。
 二人の“殺人者”は前に出た。
 互いに一気に間合いを詰め、同じタイミングで攻撃の手が伸びる。
 テイシンは持っていた刃を振り下ろし、レイインはそれを受け流しにかかる。
 左手は刃を流し、右手は凄まじい冷気を帯びさせ、テイシンの眼前に突き出すが、回避されてしまった。
「――おーおー、反応がよろしい事で。現役だとこうも違うもんかねぇ?」
「御託を抜かしてんじゃね、ぇ……っ!!」
 左手に握られた剣が振るわれる。
 それを流そうと手を出したが、剣は瞬時に引いた。
「あ……? ! ッ……」
 ドッ と重い一撃が腹部に入る。
 テイシンが膝蹴りしたと気づくのは、それから一刹那の後。
「刃物しか能がないと思うなよ……?!」
 続けざまに鋭い二枚蹴りが繰り出される。
 ギリギリで回避するも、腹部の激痛は抜けずにいた。
 レイインの脳は、先程の一撃から来たダメージを伝え続けている。
(ある程度の肉弾戦もイケるってか……? クソ、面倒な奴だなぁ……っ!)
 暗がりの中、テイシンがいるだろう方向に睨みつける。
 同じように、テイシンもレイインがいるであろう方向を睨んでいた。
 しかし、その口元は





「ふふ、決着はまだ着かないようですね」
 暗がりの中、紅い修道女はニコニコとした笑みを浮かべながら2人の決着を陰ながら見守っていた。
 紅い修道女・シナーとは別に、一匹のレントラーの少年も2人の決着を見守っている。
 真剣に、暗がりの中で繰り広げられる戦いを。
「……楽しそう、です ね……」
「あら、それは私に対してですか? それとも……あちらの2人に対してですか?」
「…………」
 シナーの微笑に対し、少年・雷影は眉間に若干のシワを寄せる。
 辺りに広がるは闇。
 しかし、あらゆるものを透視するレントラーの目は、戦う二人の姿を比較的正確に捉えていた。
 拳を振るうレイインの口元は
 剣を構えるテイシンの口元は


 ――どちらも、笑みが浮かんでいる。


 楽しそうに。
 愉しそうに。
 歪んだ笑みを、互いに向けて。
「でも、確かに楽しそうですね」
 眉間にシワを寄せている雷影を視界に入れてなお、シナーは微笑みながら二人が戦っているであろう方向を見つめる。
「見えるん、ですか……?」
「いいえ? 全く見えません。」
 雷影の質問に対して、シナーは笑顔で否定する。
 笑みを浮かべたまま、視線は一転を見つめている。
 二人が戦っているであろう場所の方向を。
「……ですが、テイシンとは深く“交流”しましたから。彼が持っていた雰囲気から、何を思っているのか……ある程度読めるようにはなってます」
 2人が会話している最中でも、二人の戦いは止まることを知らない。
 剣を、拳を。互いの全力を駆使して、戦いは続いていた。
「あの人はその口で伝える、と言う事が苦手なのですよ。長い事“戦い”に身を置いていた立場ですし……このように“戦い”を通してでないと、まともに本音も打ち明けられないのでしょうね。」
 振り下ろされる剣に対して、レイインは全身に電気を纏わせる。
 対し、テイシンは寸前で刃は別軌道を描き感電を避けるも、全身に纏う電気は今もその場を維持している。
 周囲には磁場が発生し、テイシンの刃も、ナイフ達も、磁場に反応して揺れを見せる。
 僅かに、テイシンの反応が遅れた。


 ワイルドボルト


 大地は蹴られた。
 全身に電気を纏ったまま、レイインはテイシンに向かって突進する。
 磁場に反応し続ける剣をテイシンは捨てることはしなかった。
 無理矢理に、力ずくで磁場に抗い、構える。
 大地は蹴られた。
 首を、胴を、心の臓を。
 狙うために、刃は振るわれる。



 静寂が生じた。



「あら」
 紅き修道女は口を開く。
「どうやら」
 柔らかな笑みを浮かべながら、彼女は告げた。
「何かしらの決着が着いたようですね」
 暗闇の中、男二人は止まっていた。
 刃も、身体も、相手に直撃する数センチ差で停止している。
 互いに何も告げない。鋭い視線を交わしたまま、止まっている。
「……っくく……」
 出たのは、小さな笑い声。
 テイシンの口から、笑い声が漏れていた。
 剣も、いつの間にやら引かれている。
 その顔には、笑みが浮かんでいる。
「暫く見ねぇ間に、本当動けるようになってんだなぁ……」
「――そういうアンタは、身体がこうだとそれなりに動けるんだな」
 暫く、考え込んで。
「コイツは簡単に“こういう形”の決着をつける方が馬鹿馬鹿しいか」
 そうぼやいたレイインは、テイシンの前に右手を差し出す。
「もっと色んな事で、もっと沢山時間をかけて、競って、戦って、そして最期に決着をつけていこうぜ?」
 「折角の命を、あっさり終わらすのも勿体無ぇだろ?」と付け加えて、レイインは笑む。
 対して、瞬間何を求めているのかを何となく察したテイシンは
「ガキが……ま、確かに。この程度で終わらすのも、無駄ではあるか……」
 そう言って、レイインの右手を、自分のそれを合わせ、強く固く握り締めた。
 そこに、再会した時の狂気はもう無い。
 憑き物が落ちたような清々しい笑みを、互いに浮かべていた。



「ふふ、良かったですね。貴方が思う一番良い結果となって」
 穏やかな笑みを浮かべたまま、シナーは雷影に言う。
「……そう、です ね……」
「あら……あまり体調が優れないようですね。では、戦いに無関係の者はこの辺でそろそろ退散いたしましょうか。」
 そう言ってシナーは雷影の背を押して出口を目指し始めた。
 押されてる雷影は困惑した状態で2人がいる方向と現在の自分に視線を交互に移す。
「でも……」
「大丈夫ですよ、多分この後また殺し合いをすると言ったコトは無いでしょうから」
 「それに」シナーは2人がいるであろう方向を一瞥して
「せっかくですから、父子水入らずのお喋りくらい、させてあげましょう?」



******************************

 レイイン、テイシン、シナー
 ゆう様宅の雷影さんをお借りしました!
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1990/03/09
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自己紹介:
幼い頃からの任●堂っ子。
闇の探検隊をプレイ中。
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