ポケダン(探検隊)チーム『シノギリハ』・『マシュマロ』・『ひだまり』・『カクテル』のネタを殴り書くそんなブログ。
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コレの続き
*****
小さな窓がそれぞれの部屋に一つしかない塔の中。
石造りの冷たい空間の中、生んだ母の違う兄弟達で笑顔の者はいない。いたとすれば幼いあまり未だ現実を理解していない者達だけ。悟った者に笑顔は無い。
兄弟達は愛に飢えた。
母親達は今生を諦めた。
もう、この“世界”を知って育った者で心から笑みを浮かべるものは誰も無い。
――“あの男”を除いては。
「……っ!!」
地面に叩きつけられた事による鈍痛が自身を無理矢理現実に引き戻す。
視界は闇のように暗く、明かり一つ無い。感じる気配は自分の目の前に立つ“男”の気配。
狂気を孕み、歪み、狂い、普通の者なら「異常だ」と思わず目を背けたくなる男の気配。
自身の左肩から右脇にかけて、ドクドクと血が流れていくのが感じ取れる。不快感の残る熱が、彼を支配した。
「久しぶりだなぁ、レイイン 俺を殺した、俺の“息子”よ」
男は歪んだ笑みを浮かべて言葉を吐き出す。
片方はヒュン、と刃に付着した血肉を払いながら。もう片方は付着した血を少量舐めながら。
「――お前が、オレの親父だ って……? 冗談、は よせ、って、の…………っ」
レイインは残った僅かな力で立ち上がり始める。右手は肩の辺りを押さえ、止血を試みていた。血液の熱が、気持ち悪くて仕方がない。他人の血液じゃどうってことないのに。
彼が「冗談」と思うのも無理は無い。自分の記憶にある“父”は、もうそれなりの年齢を迎えた老体であり、現在自分の近くに佇む、自分と同じくらいの外見をした男とは違うのだ。
そう、“違う”のだ。
自分がこの手で殺した“父親”は、自分が発した電流による熱と、短い刃のナイフで心臓を射抜かれただけで容易く崩れてしまうほどに脆い老人だ。
この場にいる男ではない。
なのに。
なのに。
男の顔の半分を占める火傷は、最後に見た父親にあった火傷と同じもの。
自分が流した電流、其処から派生した電熱によって生じたものだった。
「冗談と思っても仕方ないよなぁ……姿形はお前の知る“父親”と違うもんな、認めたくないのも無理ないわ。俺も同じ状況になったらお前と同じ事をきっと言うだろう。」
言いながら、男はクルリと剣を回転させ、立ち上がろうとするレイインの片足を貫く。其処に“容赦”なんてものは無い。
「ぐ、ぁ…………ッ」
再び地に伏せるレイインを見下ろしながら、男は歪んだ笑みを浮かべ続ける。
「だが、“あの姿”じゃぁお前を殺す事なんて、夢のまた夢だ」
「……ぁ……? ッ!!」
力を込めようとしたレイインの手に、男はナイフを突き刺す。
さらに男は、刺したナイフの柄を踏みつけ、傷口をより深いものとし始める。
「納得がいかねぇんだよ……っ! お前みたいなガキに、顔を焼かれ! ナイフで心臓を突き刺されて! 殺されるって言うのになぁ!! 俺は殺し屋だ! 誰かを殺す者であって、誰かに殺される者違うんだよっ! だから蘇った! お前を殺すために!! “現役”の姿に戻って! 火傷には出来ずとも、お前の顔半分をズタズタに切り刻んで! 命乞いするお前の無様な姿を嘲笑いながら心臓に風穴開けて殺すためになぁっ!!!」
男は叫びながらレイインの身体に次々とナイフを突き刺していく。
レイインの顔はその身を襲う激痛に歪められた。
しかし、その反面その心は冷ややかである。
(……あーぁ、バカなやつ)
男はまだ急所を狙っていない。ジワジワと苦痛を彼に与えてから、殺すつもりなのだろう。
(此処は一思いに殺すべき所だろ?)
満足したのか、男は剣を手に取りレイインの心臓を狙って突き刺そうとする。
(本当、バカだ)
「――敵に反撃の時間を与えてどうするつもりだ?」
レイインの声と共に発される電流。
その電流は剣を通して男の手に伝わった。
「……っ」
男は反射的に剣を自分の手から滑り落とす。
同時にレイインは自分の手を地面に縫い付けるナイフを引き抜き、男めがけて投げつける。
「テメ…… !」
男が回避するのと同時に、自身の肉体を眩い電光を発する。
そのまま全身に電流を纏いながら、自身の足を貫く剣を引き抜き、流れる血を気にする余裕なく、本能のままに駆け出した。
辺りを彷徨っていたコマタナ達はその電流に怯んで動けずに、レイインは走る。
ようやく視力が正常に戻った頃には、もう彼の姿はなかった。
「チッ…」
男は不快な表情を浮かべながら、舌打ちする。
だがその表情もすぐに消え、歪んだ笑みを浮かべ、ゆったりとした動きで男は剣とナイフを拾う。
「――まぁ良い…」
「せいぜい逃げ惑え」
「必ずお前を追い詰め」
「この手で、お前を殺してやるよ……レイイン」
狂った、歪んだ男の哄笑がこの洞窟内を轟かせた。
レイインの全身を纏う電流が消えた。
場所はもう何処だか覚えていない。ただ、本能のままに草むらを、森を駆けただけ。土地勘のない自分にとって、此処は何処だかなんてものもわからないし、判ったところで変わる状況でもない。
自分の背に刺さるナイフを一本ずつ、激痛を覚えながら引き抜いていく。流れる血は止まることを知らない。
近くにあった木に身体を預ける。呼吸も荒い、身体も熱を帯びて、その加減で自分の顔が紅潮しているのが判る。
気配を感じる。
だが、それに体が反応できない。
視界も霞んで、接近する者の姿もわからない。
(あぁ……)
視界は徐々に暗くなる。
――何かもう、どうでも良いや
そう自分の中で結論付けるのと共に、レイインは自身の意識を手放した。
******************************
レイイン【雷影】(エレキブル♂)、テイシン【帝辛】(キリキザン♂) そして誰か
石造りの冷たい空間の中、生んだ母の違う兄弟達で笑顔の者はいない。いたとすれば幼いあまり未だ現実を理解していない者達だけ。悟った者に笑顔は無い。
兄弟達は愛に飢えた。
母親達は今生を諦めた。
もう、この“世界”を知って育った者で心から笑みを浮かべるものは誰も無い。
――“あの男”を除いては。
「……っ!!」
地面に叩きつけられた事による鈍痛が自身を無理矢理現実に引き戻す。
視界は闇のように暗く、明かり一つ無い。感じる気配は自分の目の前に立つ“男”の気配。
狂気を孕み、歪み、狂い、普通の者なら「異常だ」と思わず目を背けたくなる男の気配。
自身の左肩から右脇にかけて、ドクドクと血が流れていくのが感じ取れる。不快感の残る熱が、彼を支配した。
「久しぶりだなぁ、レイイン 俺を殺した、俺の“息子”よ」
男は歪んだ笑みを浮かべて言葉を吐き出す。
片方はヒュン、と刃に付着した血肉を払いながら。もう片方は付着した血を少量舐めながら。
「――お前が、オレの親父だ って……? 冗談、は よせ、って、の…………っ」
レイインは残った僅かな力で立ち上がり始める。右手は肩の辺りを押さえ、止血を試みていた。血液の熱が、気持ち悪くて仕方がない。他人の血液じゃどうってことないのに。
彼が「冗談」と思うのも無理は無い。自分の記憶にある“父”は、もうそれなりの年齢を迎えた老体であり、現在自分の近くに佇む、自分と同じくらいの外見をした男とは違うのだ。
そう、“違う”のだ。
自分がこの手で殺した“父親”は、自分が発した電流による熱と、短い刃のナイフで心臓を射抜かれただけで容易く崩れてしまうほどに脆い老人だ。
この場にいる男ではない。
なのに。
なのに。
男の顔の半分を占める火傷は、最後に見た父親にあった火傷と同じもの。
自分が流した電流、其処から派生した電熱によって生じたものだった。
「冗談と思っても仕方ないよなぁ……姿形はお前の知る“父親”と違うもんな、認めたくないのも無理ないわ。俺も同じ状況になったらお前と同じ事をきっと言うだろう。」
言いながら、男はクルリと剣を回転させ、立ち上がろうとするレイインの片足を貫く。其処に“容赦”なんてものは無い。
「ぐ、ぁ…………ッ」
再び地に伏せるレイインを見下ろしながら、男は歪んだ笑みを浮かべ続ける。
「だが、“あの姿”じゃぁお前を殺す事なんて、夢のまた夢だ」
「……ぁ……? ッ!!」
力を込めようとしたレイインの手に、男はナイフを突き刺す。
さらに男は、刺したナイフの柄を踏みつけ、傷口をより深いものとし始める。
「納得がいかねぇんだよ……っ! お前みたいなガキに、顔を焼かれ! ナイフで心臓を突き刺されて! 殺されるって言うのになぁ!! 俺は殺し屋だ! 誰かを殺す者であって、誰かに殺される者違うんだよっ! だから蘇った! お前を殺すために!! “現役”の姿に戻って! 火傷には出来ずとも、お前の顔半分をズタズタに切り刻んで! 命乞いするお前の無様な姿を嘲笑いながら心臓に風穴開けて殺すためになぁっ!!!」
男は叫びながらレイインの身体に次々とナイフを突き刺していく。
レイインの顔はその身を襲う激痛に歪められた。
しかし、その反面その心は冷ややかである。
(……あーぁ、バカなやつ)
男はまだ急所を狙っていない。ジワジワと苦痛を彼に与えてから、殺すつもりなのだろう。
(此処は一思いに殺すべき所だろ?)
満足したのか、男は剣を手に取りレイインの心臓を狙って突き刺そうとする。
(本当、バカだ)
「――敵に反撃の時間を与えてどうするつもりだ?」
レイインの声と共に発される電流。
その電流は剣を通して男の手に伝わった。
「……っ」
男は反射的に剣を自分の手から滑り落とす。
同時にレイインは自分の手を地面に縫い付けるナイフを引き抜き、男めがけて投げつける。
「テメ…… !」
男が回避するのと同時に、自身の肉体を眩い電光を発する。
そのまま全身に電流を纏いながら、自身の足を貫く剣を引き抜き、流れる血を気にする余裕なく、本能のままに駆け出した。
辺りを彷徨っていたコマタナ達はその電流に怯んで動けずに、レイインは走る。
ようやく視力が正常に戻った頃には、もう彼の姿はなかった。
「チッ…」
男は不快な表情を浮かべながら、舌打ちする。
だがその表情もすぐに消え、歪んだ笑みを浮かべ、ゆったりとした動きで男は剣とナイフを拾う。
「――まぁ良い…」
「せいぜい逃げ惑え」
「必ずお前を追い詰め」
「この手で、お前を殺してやるよ……レイイン」
狂った、歪んだ男の哄笑がこの洞窟内を轟かせた。
レイインの全身を纏う電流が消えた。
場所はもう何処だか覚えていない。ただ、本能のままに草むらを、森を駆けただけ。土地勘のない自分にとって、此処は何処だかなんてものもわからないし、判ったところで変わる状況でもない。
自分の背に刺さるナイフを一本ずつ、激痛を覚えながら引き抜いていく。流れる血は止まることを知らない。
近くにあった木に身体を預ける。呼吸も荒い、身体も熱を帯びて、その加減で自分の顔が紅潮しているのが判る。
気配を感じる。
だが、それに体が反応できない。
視界も霞んで、接近する者の姿もわからない。
(あぁ……)
視界は徐々に暗くなる。
――何かもう、どうでも良いや
そう自分の中で結論付けるのと共に、レイインは自身の意識を手放した。
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レイイン【雷影】(エレキブル♂)、テイシン【帝辛】(キリキザン♂) そして誰か
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小慶美(シャオチンメイ)
年齢:
35
HP:
性別:
女性
誕生日:
1990/03/09
職業:
一応学生
趣味:
色々
自己紹介:
幼い頃からの任●堂っ子。
闇の探検隊をプレイ中。
擬人化リクエストは消化しきれない。
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